2016年9月25日のメモを掘り起こして、編集しました。
(投稿日もこの日に設定しています)
旅の車中で振り返る
とあるイベントに参加するため、鯖江に行くことになった。
サンダーバードに乗るのはおよそ6年ぶりで、前回は人生の転機となる旅で京都から金沢を目指していた。
今、福井に向かう車中で5年前に京都に移り住んだことを反芻している。
2010年秋
当時、まだ東京に住んでいた。
7月半ば〜9月半ばまで、フリーランスになって最も苦しい仕事量を抱えていた。
週の半分は布団に入れずワークチェアで寝る、というよりも仮眠の連続。
そして迫り来る締切とのプレッシャーに毎日絶望していた。そんな辛い2ヶ月をどうにか乗り切ったが心身共に疲れ果てる。
人は辛い事があると旅に出るのだろうか
人間そこまで行くと出不精でも旅へと突き動かすらしい。
(それまで1泊以上の旅というものをほぼしてこなかった)
たまたま仕事がなかったことも手伝い1ヶ月ほど東京の家を空け、半月ほど実家の愛知でゆっくりと過ごし、残りは京都-金沢-仙台という旅に。
これが人生初めてとなる京都だった。
漠然とは東京を出るイメージは持っていた
上京して生活が安定してきた頃から「いつかは自然に囲まれた場所で暮らしたい」と考えていた。
(もともと郊外型の街の端っこで育ち、日常に緑が多かった影響が大きい)
京都の街を歩いていると鴨川や山々に囲まれた自然環境と、ある一定規模の街があるという絶妙のバランスに、30代の独り身が自然しかない環境で暮らしてもすぐに飽きて挫折するだろうと気づいた。
そして移住を決める
思い立ったら動くのは早い。
旅の夜は暇なので何となくネットで賃貸物件を眺めていたら、東京では考えられない良物件を見つけ、旅の途中にも関わらず内見して仮契約するところまでに至った。
結局、その物件はいろいろと詰めきれてない事があり諦めることになったが、京都に移る思いは固まり少し時間はかかったが翌年2011年9月18日に移住した。
不安は解消された(余談)
今でも印象深いのは旅の最終日、仙台空港で帰りのフライトを待っていた時のこと。
『今日で東京戻るけど、明日から仕事なにも決まってないな』と直前までの忙しさを振り返って少し安堵感がありつつ、やはり仕事がないという不安・危機感も抱えながらぼーっとしてしていると、一本の電話が鳴る。
『明日から空いてる?』と前の会社の先輩から仕事の連絡が来た。
この瞬間、「僕は仕事には一生困らないんだろうな」という根拠のない自信が生まれ、東京を出ることによる仕事の不安は払拭された。
そして、京都での暮らしも5年経った。
もちろん東京での付き合いのあった会社はいくつも無くなったが、東京や京都、それ以外の地域との取引が生まれた。なんならトップダウン的な仕事から、こちらからもある程度は意見もできるような関係性ができて昔よりも精神衛生はすごくいい。
そして来月からは、上毛町に移住する。