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2014.09.07

海で浄化され、晩御飯で泣いた話

NOTE雑記
INDEX
  1. 気の流れを指摘される
  2. 全てを浄化してくれる海
  3. 食べて、笑み、泣く
  4. 感覚に身を委ねる
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NOTE雑記

僕にとっての食の先導者、田町まさよさんの家で滞在していた時に不思議な体験をしたという、2014年9月7日の旅を振り返る話(投稿日もこの日に設定しています)。
僕が食に関心を寄せる様になってから出会った重要な人たちが何人かいるけれど、田町さんは僕に大きな体験をもたらせてくれた。

気の流れを指摘される

本来は彼女のWebサイトの打ち合わせをするために訪れたが、旅も10日ほど経ち疲れもあったのだろう、僕の気の流れを指摘しだし、身体を治す様に諭される。
それが決まっているかのように、Macbookの電源を前日まで滞在していたの加計呂麻島に忘れてきてしまっていたので、そもそも仕事のしようがないという状態に。
おかげでのんびりと過ごす時間がもたらされた。

全てを浄化してくれる海

ある日の午前中、部屋の片付けを手伝っていると次第に体調に異変が。
どんより体が重くなっていくのがわかる…。
元々この家は田町さんが仲良くされていたが亡くなった大家さんのお住まいで、身内の方に許可を得て荷物を整理するところだった。どうもそういった古いものたちの気に当てられたらしい。

夕方になっても調子が上がらない僕を見かねて、海に入る様に言われる。
その日は台風が近づいてきており、海面はそこそこに上下していた。
そんな海を泳ぐわけでもなく浮かぶというわけでもなく、なんとなく浸かってた。
近くまで来ている自然のうねりを感じながら、空を見上げると疾風のごとく流れる雲の隙間からほぼ満月の光を浴びる。

30分だったか1時間だったか時間の感覚はなくなるほどに、ただずっとそこにいる。
海を上がると自然と体は軽かった。
まるで当てられた気が浄化されたかの様で驚いたのを覚えている。

食べて、笑み、泣く

加計呂麻島・奄美大島に入ってからはほぼ完全なオーガニックな食生活に入っていた。
この頃の彼女は積極的に自然栽培を広げていた頃で、家にあるものは全てが豊かな食材。
ぱっと見は質素なのに、その実は贅沢な食事を取る日々だった。

二日目の晩御飯で僕に異変が起きた。
出されたのはご飯と味噌汁、近所の人がくれた冬瓜と水俣で手に入れたジャコを炊いたものという、シンプルな一汁一菜。

美味しいと頬が緩む、というのは多くの人が経験している事だと思う。
しかし、思いがけずその先があることを知る。
自分でも理解できない感情が沸き立ち、感動が笑みを超え、涙が自然と流れた。

脳が混乱したかのような衝撃

食が持つ力を心底感じた一食だった。
人生で未だこの一度しか体験したことがない。

以前から彼女が開く料理教室では毎回一人か二人は涙を流す人がいるというのは伺っていた。
それは肉体・精神のいずれか、あるいは両方に届く何かがあるのだろう。
僕の場合は肉体的に何かが触れたのだろう。

感覚に身を委ねる

田町さん自身、何か不思議な力を持っている。
それは彼女から聞く話やエピソードだけでなく、側にいて実際に対話をすることで何かしらの力(エネルギー)を感じる。
いわゆるスピリチュアルな力だ。
僕自身は言語化が難しい精神的な世界にも一定の理解はあるつもりだ。否定はしない。
(普段は面倒を避けるためそういったことを口にすることはないが)

この経験は僕の人生においても非常に貴重なものだった。
今でもそういう側面においては、外側の言葉に惑わされず、自分の五感で受け取ったものはそのまま受け入れるようにしている。