2010年代後半くらいから普通の人が空き家や古民家をDIYでリノベーションする、というのをリアルでもネットでもよく見かけるようになった。 現実はそれらの多くが予定通りに進まず、コスト(お金・時間)がかさんでいるようだった。
自分はそのやり方に手を出さなかった(理由は最後に)。
もしあなたが誰かのキラキラと映った事例に憧れて、そういったセルフリノベーションを予定しているのであれば、必要な考え方や起きうる問題についてまとめたので目を通していただき考えていただけると幸いです。
DIYで行う目的は何か?
多くの人はコストカットが第一の目的だと思いますが、その中にコミュニケーションの文脈も含む人もいると思います。
<コストカット>
お金をあまりかけられないので、出来るところは自分でやる。<コミュニケーション>
気の合う仲間と一緒に作ったり、ワークショップを開たりしてみんなで楽しみながら家づくりをしたい。
人と一緒にやる時に、覚悟すべきこと
当事者(自分)以外の人たちが介在するとなると、色々な責任が生じます。
気のあう仲間に対して「責任」という言葉は重苦しいかもしれませんが、人に何か手伝ってもらうということは、最低限その場を仕切ったり判断が求められます。 仕事などで慣れている人は良いかもしれませんが、俯瞰的な立場で指示を出すことをしたことがないと途端に場が滞ります。
使えるお金と時間を確認する
改修費用として家賃も考慮する
もし賃貸で暮らしているのであれば、毎月の家賃が発生しているのでこれも空き家改修の費用とも考えられます。 しかも家賃に関しては改修が長引くほど費用がかさむことになります。 それらを考慮して家賃をあと何度払えるかまでを改修コストに組み込みましょう。
自分の使える時間を確保する
DIYスキルが高ければ早く終わらせられるかもしれませんが、それでも仕事との折り合いもつけないといけないし、体を休めたい時もあります。さらには病気になったらその日は動けません。
それらを考慮して自分が週に・月にどれだけ稼働できるかを実時間を考慮する必要がありそうです。
思い通りにいかないことを前提にやる
想定外の事態はいくらでも起きうる
知識や経験が少なければ少ないほど、想定外の事態が多くなるわけです。
対処に時間がかかりすぎてあっという間に1日が終わったりもします。
他には自分の努力でどうにもならないこともあります。
世の情勢によって欲しい資材が手に入りにくくなったり、高騰化することもありえます。
天気が悪いと作業が進みにくくなりがちです。
人をアテにしすぎない
人を集めてやる場合、望んだ日にみんなの都合がつくとは限りません。
そもそも他人の家に対して積極的に動いてくれる保証もありません。
雨が降ったから行かないなんてこともありえます…。
自ら設定した期日を遂行するという覚悟をもつ
当たり前すぎる話ですが、期限がないと人はなかなか動けません。
前述の「家賃をいつまで払い続けられるか」は一つの指針になるかと思います。
仕事もせずに改修にフルコミットできるのであれば、それが本来望ましいです。
まとまった休みをとってやるのも一手だと思います。
もし人を巻き込んでやる場合はなおさら重要です。
いつまでたっても終わらないと、そこに関わっている人間は「これ、いつまでやるの?」とモチベーションも下がり、不信感が生まれてしまいます(僕ならフェードアウトしちゃいます)。
僕は違うやり方を選択した
僕の場合、研究テーマでもある再現性ある(=他者でも真似できる)形を提示したいと思ったので、人を集めるとか仕事や家事など忙しい合間を縫ってイチからDIYによる改修なんて考えられなかった。
苦労したり無謀(に見えた)な事例を見てきたからこそ、DIYの取り入れ方を変えると少しハードルが下がると思っている。
それを実証するためにも取り組んだのが今回の空き家改修でもあった。
以下の記事などでそれらについてまとめていますので、よろしかったらご覧ください◎