移住先に何を求めているのか?
最近はその中身によって移住する意義が大きく変わってくるように思える様になった。

都市から田舎へ。
いつの頃か田舎暮らしを紹介するテレビ番組やメディアが増えてきた。
そこで紹介されるのは当然ながらウケの良い部分だけを切り取ったものだ。
この無責任さが今日までに勢いだけで動いてしまうUIターン者を苦しめていると感じている。

・景色が気に入ったから。
・田畑などを耕し自給自足しながらのんびり暮らしたい
・人の優しさや温もりがある

田舎は都市に暮らす人々からすれば、大抵は景色が良く見えるものだ。
景色を楽しみたければ、旅に出ればいい。

田舎暮らしはのんびりなどしていない。
寧ろ自給自足や農作業はやることが多すぎて慣れないうちは忙しい。
のんびり暮らしたいなら、お金を蓄えて移住した方がお望みの暮らしがしやすいかと。
スローライフなんてほとんどの場合、金持ちにしか成立しないと思ってる。

東京の人間は冷たい、田舎は温かい。
これは正しいのだろうか?
いや、そもそもその是非を問うにも至らなく、自分がどれだけ相手に対して開けるかの差でしかないと思う。

田舎は悪い言い方をすれば自分達にメリットがなければ、わざわざ知らない人間に関わろうと思わない。
例えば草刈りや集会に積極的に参加しない人間に対しては厳しいし、ペナルティとして村八分という事象も昔から存在する。

では、都市だとどうだろうか?
若い世代は概ねマンションやアパート暮らし。町に住んでいても町内会とは無縁だ。
町内会という(家族以外の)最小コミュニティですら、参加を求められることが減ってきている。
謂わば、都市は住民にそういうコミュニケーションを課さないというサービスを提供してくれる場所だと思っている。

田舎だろうが都市だろうが、そもそも自分から関わろうという気がない限り、他者と交われる事なんてないんだろう。

「都会は冷たい」という被害妄想と「田舎は温かい」という生温い幻想を抱き、そもそも相手から声を掛けてもらうのを待つようなモチベーションなら上手くいくわけない。
なのでそういう手合いにはその考えで移るのはやめた方が良いよと諭すようにしている。
都市にだって優しい人は大勢いるし、田舎には(自分から開こうとしない相手に対して)冷たい人が大勢いる。
コミュニケーションを求めるなら、まずは自分が住んでいる街の飲み屋で仲良くなるスキルを身につける努力から始めた方がいい。

もちろん土地土地(あるいは店ごと)で人の性格や気質は違うので、どうしても上手くいかない時は自分が合いそうな場所をリサーチするのが次のステップだろうか。